森の精霊
ヒヤシンス


朝霧が幻想的な雰囲気をもたらすこの森で私はあなたと会おう。
この森の閑寂さをもって、心を平静に保ち、私はあなたを迎えよう。
その切り株は木陰にあるけれど、柔らかい朝陽が差し込む特等席だからあなたに譲ろう。
そろそろ森の天使たちが朝食を運んできてくれることだろう。

淡い緑が心に沁みるこの森で、私はあなたの話を聞こう。
話したくなければそれもいい、美しい無言のまま共に居よう。
木立の向こう、水面にうっすらと霧の立ち込める湖のさざめく予感に耳を澄まそう。
さぁ、ささやかな朝食が運ばれてきたよ、あらゆる感覚を添えて。

日々の生活に疲れたらここにおいでよ。私はずっとここにいるから。
淡白に過ぎ行く現実に飽き飽きしたらここにおいで。
私と共に森の精霊たちもずっとここにいるから。

ここにはパンもスウプも花もある。
あなたの心を綺麗さっぱり浄化してくれるんだ。
そして永遠に私はあなたの味方だよ。


自由詩 森の精霊 Copyright ヒヤシンス 2013-07-11 14:17:17
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