幻想世界
めれんげ

わたしは、この心が死ぬ度に祈った

世界を元に戻してくださいと

時間を元に戻してくださいと

ありえないことを本気で祈った

だけど世界は腐食し続けていった

そして幻想と化した世界が現れた

その世界は壊れることはないのだろう

しかし、その世界は精神に異常をきたすための舞台装置だ

戯れ踊り狂っているうちに時は加速するのだ

わたしはもう、そこにはいない

だから破れた幻想の請求書を送ってくるのはやめてくれ


自由詩 幻想世界 Copyright めれんげ 2013-07-04 22:42:39
notebook Home 戻る  過去 未来