夏の護衛
朝焼彩茜色

夏の香りをコバルトに立ち 足跡はどこへ辿る

慕う人の鮮明な記憶なしに 足跡はどこへ辿る

 これからは通り過ぎる 切なさえ 斬る 泣きながら前へ突き落とす 護衛
 これからが貫き過ぎ 安堵の塔に慕う人に 瞼を伏せ 休息の根を垂らす

   護衛様 つま先の方角は 最初の一歩は どこも前方ですよね
   
   返事を自分で考えながら 護衛様に問う 一人で一人ではない

   コバルトに立ち 燃える指先全てで 呼びたい慕う人を

夏の香りが繰り返し 沈み蒸発し 肉体に染みる コバルトに立ち

慕う人の瞳に慕い人そのものの心が 浮き上がる コバルトに立ち

 これからもこれからがこれからを 通り過ぎ去らせる 切なのコマ送りを繋げる
 透明な護衛の手 私の慕い人     


自由詩 夏の護衛 Copyright 朝焼彩茜色 2013-06-25 20:25:17
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