月が嘘をついた日
Neutral

昼下がりの墓所の真ん中でひっそり佇むように
月の輝く風が木々を縫う森で森林浴をしてみないか
僕と彼らは互いを知らないけど
この星は全てに繋がりがある事を知っているんだよ

闇の中 闇の中と
足を進めていけば
いつか夢の世界の入り口にたどり着くと信じていたのは
いつまでだった?
信じる者が救われるのは足元だけだよ
ただ信じるだけなら さ

月が大きく見えない
幸せってなんだろう
それは喜びを感じる事そのものさ

世界が僕に嘘をついているのか
僕が世界を嘘にしているのか
あの日から 今日 月が来てくれると信じていたのに
そんなに大きく見えないじゃないか
だからつくりものの光の中を飛び出し
僕は不確かなものを求める 真実の為に

それは
(もう)動かない者達の集まる場所だ
そこで僕もじっと何かを待つように佇む
本当は 動きながら生きるのが
嫌いなのかもしれない
そこにいるだけで
彼らの声が聞こえてくる気がするから

そして気づくのさ
別に大きく見えても見えなくても月は月じゃないかと
幸せじゃなくても喜びを感じられる為には
信じる を行動にしなければならない
だから僕はいつか必ず望遠鏡を買いたいんだ
心だけでも 君に会う為に


自由詩 月が嘘をついた日 Copyright Neutral 2013-06-23 22:20:49
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