今日は「選択」の話をしよう。
六九郎

こんにちは、皆さん。
今日は「選択」の話をしよう。
みなさんは、僕がいつもこのタートルネックにジーンズ姿なのは知ってるよね。
それを見て、まさか皆さんは僕が服を買う金が無いだとか、没個性な男だとかとは思わないでくれよ。
もちろん僕はそんな男じゃない。
ま、巷じゃいろいろ言われてるみたいだけど、皆さんには、僕がいつもこの格好をしてるホントの理由を教えよう。
それは、「選べない」からなんだ。
今日は何を着て、何を食べればよいのか、こんな簡単なことが僕にはとてつもなく面倒な「選択」なんだ。
だけどそうは言っても、人生は「選択」の連続だよね。
右に行くべきか左なのか。
売るべきなのか買うべきか。
この世界はみんなの無数の「選択」で出来てる。
無数の選択肢が世界を複雑にしている。
みんながiPhoneを使えば、世の中はずっとシンプルで美しくなるのに。
なんちゃって。

あの懐かしい学校生活。
毎日同じ制服を着て、決められた献立の給食を食べる。
没個性な制服を着ていても、個性的な奴は立派に個性的だった。
好きなこと、大事なことだけに夢中になっていられた。
無数の選択肢の中で奪われていく輝かしい個性達。


自由詩 今日は「選択」の話をしよう。 Copyright 六九郎 2013-06-10 01:36:20
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