17さいの夏の日はやっぱ無味だよねわらい
ざらざらざら子

しょくぶつえんで待ってるねってトモヒロくんにメールしてから、リップクリームをいじくって遊んでた、半透明の、わたしこんなことばかりしてる、ゼリー状の、誰にも真似されたくなくて、真似しちゃったりぼんのむすびかた、しびれた生活のせんたんが鬱陶しいから、むすんでほどけないようにしたいねって、新興住宅地の庭に咲いてるぴんくとか黄色とかしろいろのバラの花びらごっそり摘み取ってポシェットにしまいこんで、舌をだしてみたりして、これはわたしからのメッセージ、地平線が好きでした、とてもかなしいです


消え入りそうな約束が受信ボックスの中で腐りかけてる、音と感触


しょくぶつえんで一緒に死のうぜってトモヒロくんから返信が来て十七分、大量生産されたわたしの細胞の熱で、からだが、火照っていることにきがついて、かき氷をひとつ買った、しょくぶつえんで死のうぜ、何段階もの緑が生い茂るところ、わたしはわたしにもなれなかったこと、数式が光合成しない世界、世界のくたばった部分、誰のせいにもしなかったことだけが自慢で、わたしの好きなトモヒロくんがクラスで馬鹿にされていること、わたしの好きなトモヒロくんの、テストの点数、舌が痛い、口の中に入れたかき氷がいつまでも、溶けない


しょくぶつえんでいっしょにしのうぜ




自由詩 17さいの夏の日はやっぱ無味だよねわらい Copyright ざらざらざら子 2013-06-09 19:19:49
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