夜の街
莉音

ワイン片手に
甘い愛の味

目まぐるしく廻る
夜に浮かんだ光の海に

堕ちて
  堕ち
    て


 闇の なか

優しい人の面影は
凍える身体の
記憶に染みて

醒めない酔いは
微笑む唇に
明けない夜は
澄んだ瞳の中に

いつか夢見た
約束の時は
薄れる意識の
遠い 向こう

今日もわたしは
夜の街に
消えてゆく


自由詩 夜の街 Copyright 莉音 2013-05-13 00:46:20
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