言葉の船
朧月

言葉をこねてなんにしよう
言葉がとがって痛い
言葉をつくって偽る
自分の心さえ偽る

たったひとりの自分を
だれが守ってくれるの
放った文字さえもう届かない
だれかみていてくれればいいな

そらの星の
遠いひかりは
追うひともいないけど
心にきざまれてのこってゆく
つみかさねて思い出になる

言葉を編んで君の乗る船に
しよう そして私も乗ろう
だれかの胸に
心におりてゆく
そんな言葉を編んで

丸い地球をくるもう
柔らかい言葉で



自由詩 言葉の船 Copyright 朧月 2013-05-11 21:50:28
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