終わりの春
たもつ

 
 
カエルがサーカスをしていた
とても上手にしていたので
拍手をした
カエルは何事もなかったかのように
澄ました顔で水に戻った
その後、近所の銀行に行って
金融商品の説明をしてもらった
検討します、と言って
検討しようと思った
家に帰ると屋根を修理する人が来た
見積もりを一枚置いていった
前からお願いしていた見積もりだった
このところ春ではないことが
珍しくない日が続く
 
 


自由詩 終わりの春 Copyright たもつ 2013-04-30 21:29:29
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