めまぐるしい変化
小川麻由美
暗雲が鋭いエッジで
青空を切り裂き
空一面が灰と化す
またたく間に空からは
大粒の水の塊が
空気をかき分け
地面を変形させる
水たまりには無数の輪
広がる輪はぶつかり合い
お互い入り乱れながら
低い方へ流れていく
流れが弱まる頃
空はめまぐるしく変化している
うねる雲 無限の空
振り向けば 虹
虹は森から立ち昇り
森に身をひそめる
かりそめの景色だったのか
もう 跡形もなく 虹は
どこかへ 飛んで行った
自由詩
めまぐるしい変化
Copyright
小川麻由美
2013-04-09 05:52:22