いつか見た夢の話
勇者


周りは明るいがどこに太陽があるかわからない
そんな体育館の中
時計は遠くて見えない
昼過ぎくらいだろう
ただ、今僕は知り合い何人かに僕の大切な「もの」を投げて回されている
さながらキャッチボールのように
僕はひたすらそれを追う

 声は出さず
 疲れを感じず
 ふらつきながらそれを追った



目が覚めてからすぐに夢を思い返した。
「キャッチボール」をしていたように感じたが「キャッチ」していたところを思い出せない。

もしかしたら、いやそうでなくとも、
「もの」はずっと宙に浮いていて
知り合いはそこにいただけで―


僕は考えることをやめて歯を磨きに起き上った。


自由詩 いつか見た夢の話 Copyright 勇者 2013-03-22 20:31:59
notebook Home 戻る  過去 未来