この候を満たす風
朝焼彩茜色

爽やかをどう表現しよう 漢字の中に幾何学を見る淡白
この候を満たす 華麗な空の下 色などつけなくとも いと美しい

彼女の耳に音階の異なる民謡が流れる もう初夏に目覚めている南風の栄え
イソヒヨドリの青い口ばし 
ここには仲間であろう オレンジの口ばしが 彼女を誘う

どこそこの小鳥 警戒心は程々に歌っておくれ
耳に優しい心臓の音階 彼女は昇ってゆく トントトン

さらりりらさ爽やかさ 心の建物にこの候の風が透き通る
包まれる華麗な空の下 ただ眺めて過ごすだけでも凛々しくなれる

彼女の影法師が弦楽器に揺れながら 華麗な空の上へ帰る
また明日 笑顔を届けに降りてくる

この候を満たす 華麗な心へ


自由詩 この候を満たす風 Copyright 朝焼彩茜色 2013-03-19 16:42:10
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