命への問い掛け
吉岡ペペロ

誰もわるくない

誰もわるくないわりに

誰もが傷つき倒れている

いいわるいではなくて

楽しいか楽しくないか

この感性で判断すれば

誰も傷つき倒れるようなことはなかっただろう

楽しいか楽しくないか

それが命への唯一の問い掛けだったのだ


さいごのほうは楽しくなかった

なのに楽しくないことに寄り添っていた

それが愛だと思っていたからだ

ふたりともそんなだった

もう命の欲求とは

なん万光年も離れていたのに


誰もわるくない

誰もわるくないわりに

誰もが傷つき倒れている

いいわるいではなくて

楽しいか楽しくないか

この感性で判断すれば

誰も傷つき倒れるようなことはなかっただろう

楽しいか楽しくないか

それが命への唯一の問い掛けだったのだ








自由詩 命への問い掛け Copyright 吉岡ペペロ 2013-03-14 20:28:30
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