スカイ・ハイ
nm6
窓、
つぶらにびく、びくして
隅っこで圧し倒す布際に覗くよ。午後2時はびゅんとした狭さが、がらんどうだ。この部屋のここに堆積しているもの、蹴散らすほどのことでもないので。潜ってゆく広がりを受け入れて数えて「年を越せば、何を越せば?」なんてつぶやいている。
*
音楽がヘッドフォンから、脳のレバーな部分に漏れる。ひょいっとからだを任せたころ、ぼくは音響そのものになる。からだから、だ。あふれてコンクリートに溶け出して、それは三次元たる街中をすべて埋め尽くして、誰もがわからなくなる。誰もが、わからなくなる。花はコントラストを増し、根を抜いて躍り、やがてぼくらのからだから、だから、つきやぶる。胸からガーベラ、腕からコスモス。そうして音符がそのまま色になった頃に街は頂点を極め、それでも空は遠く遠く圧し倒す。それはそれはドリーミーな、スカイ・ハイ。
「ぼくがわかっていくんだよ」
*
ストーブの暖める空気は届かない。
つま先をうやむやにする、
冬、
と、混ぜ込んだ。す
るりるりるりるりるりるりるりるりるりるりるりるりとし
た布団が、温ま
るころ
の、「まあ___________________
明日には。」
*
スカイ・ハイが隅っこで圧し倒す布際に覗くよ。
スカイ・ハイが隅っこで圧し倒す布際に覗くよ。
さあ、まぎれもない。
あんなもんは絵の具だ。