時の種
梅昆布茶
チェシャ猫はティーパーティーが大好きでした
アリスも呼んで午後のひとときをなごやかに過ごしたら
白ウサギが言いました
すでに時は来たりまた次の物語を綴らなければ
不思議の国は終わってしまうと
ロング ジヨン シルバーはピーターパンの
夢に加担していました
親鸞も遊びに来て
善人 なおもて往生す いわんや悪人をや
なんてね
ちょっと人が違ったかな
まあいいか
時はアリスを拉致してゆく 何処へ
節穴は塞がれ壁の向こうは見えないのだ
スペードの女王はトランプの兵隊に巨大化した裸のアリスに
ハンプティダンプティのように
縞縞のオーバーオールを誂えさせたのでした
ところでね
僕にも以前トルコの友人がいましたが
クルド人を排斥していました
僕らにはなかなかわからない民族間の憎しみがありました
僕たちは詩だけかいてればよいのでしょうか
時は種を待ち種は時を得る
人は死にむかって成長する
死神が微笑んだらたぶん
それは種蒔きのサインなのでしょうね