戯曲(習作つづき6)
星☆風馬
母、パンティーエプロン姿
父、龍児
扇風機が回っている
龍児 「へえ〜。おまわりがね〜。母さんのお尻を2回も触ってったのか。そりゃあ、相当のおまわりだな〜」
母 「明日もまた来てくれるかしら。あのおまわりさん。今度はどんなパンティーはいていこうかなー。水玉がいいかしら。スケスケがいいかしら。それともノーマルなレースあみあみ、、、うふふふふ」
龍児 「しかしそのおまわり、目の前にノーパンガールがいるのになんで母さんの尻なんか触ってるんだ?だから強盗にも逃げられるんだぜ。ノーパンガールも落ちたもんだな。母さんの尻よりも自分の尻を触られやがれってんだ」
母 「昨日は強盗さんにもキスまでされたし、ほんっと、ドッキドキのスーパーエブリデイだったわ。今でも夢みたいなの」
龍児 「強盗に襲われて生きた心地もしなかったしな。でも母さん、キスなんかおれでよければいつでもしてやるよ」
母 「まあ。龍児ったら。でもそれはいけないわ。近親相姦よ」
龍児 「夫婦だったら赤の他人でも親子だったら近親相姦。不思議なもんだ。同じ家にいるのによ。夫婦だったらキスもできるが親子だったらダメなのか。なんでだろうな。あ、そろそろ時間だ。学校に行ってくるよ。そういえば奈津遅いな」
母 「そういえばそうね。どうしたのかしら。(母、奈津を呼ぶ)奈津ー。下りてきなさーい。もう学校に行く時間でしょー。遅刻するわよー」
奈津の声「はーい。ちょっと待ってー。今行くからー」
龍児 「何やってんだ?奈津のやつ。パンティーでも探してるのか?まあいいか。じゃ、母さん。行ってくるよ」
母 「いってらっしゃい」
父 「いってらっしゃい」
龍児退場
父、母、龍児を見送る
父 「で、さっきの話だけどお母さんに怪我はなかったのかい?」
母 「それがおかしいのよ。お父さん。そのおまわりさんたち、なんで勝手に犯人を逃がすんだって怒るのよ。だって何も取られてないし、わたしも無傷なんだから何も起こらなかったのと同じでしょうって言ったら、今度はわたしを逮捕するって言うのよ。おかしいでしょ?わたしは被害者なのよ。それを逮捕だなんて。公務執行妨害で連行するとかしないとか。だいたい強盗の男の子だって龍児ぐらいのかわいい坊やなのよ。それを死刑だの監獄にぶち込むだの脅しあげてバカ言うにもほどがあるわ」
父 「お母さんのお尻を2回も触っておきながら逮捕しようとするなんて人の恩を知らない奴だな。たぶんそいつは逮捕してお母さんを口説きたかったんじゃないのか?お母さん、とても美人だから」
母 「いやん(父をビンタ、父倒れる)もう、お父さんったら。うふふふふ。拘置所でおまわりさんとセックスだなんて」
父 「もちろんマジックミラーからみんな見てるんだぞ。録音もされてるしな」
母 「わたしの体が取り調べられるのね」
父 「身体検査は取り調べの基本だからね」
母 「お父さん、こういうことだけは詳しいのね」
父 「当然マンコの穴まで調べられるさ。こう、、、前屈姿勢でB字開脚(父、B字開脚してみせる)」
母 「B字開脚?なんですか、それ。はじめて聞いたわ」
父 「そう。B字開脚。お母さん、やってみるかい?」
母 「うん、、、」
父 「じゃあ、エプロン脱いで。エプロンが邪魔だからね」
母 「ええ、、、(エプロンを脱ぐ)」
父 「それでは始めるよ。(母、うなづく)まず、両足を肩幅より少し大きめに開いて立ち(父、やって見せる)」
母 「これぐらい?(母、父のまねしてやってみる。以下同じ)」
父 「うむ。それぐらいでいいよ。その状態のままで前屈」
母 「こう?」
父 「そうそう。そして股の間から顔をのぞかせて、お母さんは股の向こう側を逆様に見るんだよ」
母 「こうね。これ、ちょっと、きついわね」
父 「うむ。ちょっときついね。なるべく膝は曲げないように。そしてこぶしを握って両腕を横一文字に伸ばして、そうそう、そしてにっこり」
母 「こう?」
父 「(父、母の姿勢を確かめる)ああ、いいね。(父、母の股間をもぞもぞ撫でる)」
母 「ああん。いやん」
父 「お尻の向きがもうちょっと上にこう、、、」
母 「んん。んん、あっ、、、(母、喘ぐ)」
父 「腕はちょっとだけ斜めになってた方がかっこいいんだ。これはおれの好みなんだけど、、、(父、母を腕、膝、足首など触りながら母の姿勢を正す)お尻ももう少し上げて、、、(父、腰や股間を指導)」
母 「あんっ、あっ、、ひとしさん、、ん、もう、いいですか」
父 「いや、まだ、、、この辺り、もう少し、、(股間指導)」
母 「ひとしさ、、あっ、たし、んも、んも、耐えれな、、、(悶えくびれつつ)」
父 「もうちょっとだから、、、もっと、こう上に、形が、、(股間指導)」
母 「んあ、ああああああ」
父 「あ、これでバッチリ。さいごにっこり」
母 「こう、、ですか?」
父 「そう。これ。これだ。これがB字開脚!」
奈津登場。駆足。
奈津 「いけない、いけない、いけない、いけない。遅れちゃうー(奈津、扇風機のコードに足を引っ掛け派手にずっこける)あいたたた、、、(奈津、M字開脚で身を起こし頭をさする)」
父 「そしてこれはM字開脚!」
奈津 「んもう、痛ったーい!(奈津、叫ぶ)」
父 「お母さん。よくできたね」
母 「ええ。よかったわ。ありがとう」
父 「奈津も大股開き大回転おめでとう」
奈津 「おめでとうじゃないわよ!」
父 「B字開脚。M字開脚。あとはWが足りないだけだ。では、W字開脚はお父さんがやろう(父、W字開脚をやる。*注1:W字開脚とは仰向けで両手足を天井側に上げW字を作る開脚方法)よし、これで」
母 「B!」
奈津 「M!」
父 「W!字」
3人 「開脚!」
父 「どうもありがとう(3人開脚解除)」
母 「ありがとうございます(母、父に言う)」
奈津 「ありがとうじゃないわよ。朝っぱらから娘に何させるのよ」
父 「いいじゃないか。もう少し朝は余裕をもって準備して、ゆっくりご飯を食べたら、、、(いいんじゃないか)」
奈津 「ああー。いけない、いけない。早くしないと学校に遅れちゃうよー。お母さん。もう時間がないから食べながら行くね(奈津、パンを一枚つまみ口に咥えて登校)じゃ、いっへひはーふ」
奈津退場
母 「いってらっしゃい」
父 「おーい。奈津ー。おまえノーパンだぞー!ああ。行ってしまった。ノーパンで、、、」
母 「やっとみんな行きましたね」
父 「でも、奈津のやつ。なんでノーパンなんだ?はき忘れたのかな」
母 「お父さんがかぶってるじゃないですか」
父 「え、おれが?あ、ほんとだ。なんでだろ」
母 「なんでじゃありませんよ。娘のパンティーにまで手を出すなんて、どんな父親なんですか」
父 「ぜんぜん記憶にないぞ」
母 「とぼけちゃって」
父 「いや、本当に、、、」
母 「それにしても、お父さん。奈津って最近、マナティーに似てきてると思わない?やっぱり血は争えないわ」
父 「お母さん。それは言ってはいけないよ」
母 「でもそろそろ本当のことを話すべき時だと思うの。龍児もうすうす感じてるみたいだし」
父 「本当かい?」
母 「そうですよ。こないだも奈津の出自についてしつこく聞いてくるのよ。何時ごろ生まれたんだ。どこの病院だ。出産の様子とか。母子手帳どこだとか。へその緒見せてくれ、とか」
父 「うむ」
母 「龍児は奈津を本当の妹じゃないんじゃないかって思ってるみたいなの。2人が大きくなるにつれて、その思いはますます強くなってるみたい」
父 「龍児が言ってるのか?」
母 「そうよ」
父 「それはいかん。でもお母さん。奈津はもうおれたちの子だろ?奈津にとってもそっちの方がいいに決まってる」
母 「そうかしらねえ。でも奈津が自分で住民票を取るような年ごろになったら、いずれわかってしまうことよ」
父 「だからってわざわざ自分たちから知らなくてもいいことを知らせなくてもいいじゃないか。いずれわかってしまうにしても、その時までは知らない方がいいこともあるじゃないか」
母 「わたしはそうは思わないの。龍児はともかく、奈津が聞いてきたら本当のことを話そうかと思ってるの。疑いがあるなら、そんなのきれいさっぱりなくした方が、たとえ本当のことを聞いて悩んでしまったとしても、そっちの方がいいと思うの」
父 「ダメだ。そんなの絶対ダメだ。奈津はおれたちの子なんだ。紗倉真奈の墓参りだって毎年命日には家族全員で行ってるじゃないか。紗倉だってわかってくれてるよ。いや。絶対わかってくれてる。と、おれは思う」
母 「そうですか、お父さん。知らないまんまお参りするのと、知っていてお線香あげるのと、どっちがマナティーは嬉しいかしら。奈津だって訳が分からないまんま手を合わせるより、わかっててやる方がいいと思うの。そんなに聞き訳のない子でもないんだし、わかってくれると思うわ」
父 「うるさい!もうその話はしたくない!奈津が傷つくことなんかないんだ!おれはもう行く!」
母 「どこに行くんですか。お父さん。こんな朝から」
父 「どこか遠いところさ」
母 「また、、、」
父退場
母 「お父さん。そのパンティー、ちゃんと奈津に返すんですよ」
―暗―