ボーリングフォーコロンバイン
はたらくくるま
ひとことに矮星と言っても、いろいろある。
わたしたちは一生のうちにいったいいくつの幽霊を見つけることができるのだろうか。
従軍経験から言うと、あれは赤色矮星だ。艦隊の音が聞こえて、
懐から出したラッパには薄く油が張っている。
へそに飼っているナメクジが這ったあとなんだろうな。
わたしが幽霊をはじめてみたのは小学4年生の春休みのことで
ばしょは近所の駄菓子屋だった。
釣り銭をもらうと、なんだかするりと落ちる感覚がしたので、
あぁ、お母さんが迎えにきたのかな、と一瞬思った。
矮星を発見したのもだいたい、その頃だったと思う。
北海道の山には大きな熊がすんでいるというけど、本当なのかな。
そのような感じの感覚を感じながら、うとうとしていたんだけど、
当時の学童保育はずさんで、ぼくらはお菓子も貰えず6畳少しの部屋に10人ほどが押し込まれていた。
お父さんと最後に天体観測にいったのは春を過ぎたあたりのことで、
買ったばかりの軽自動車で、あ、あれは幽霊だったのかな。
山に着くと、お母さんがコーヒーをもって待っててくれた。
おおきな星の最期に出会えて本当に良かったと思う。
みんなが死んだあとに、郵便局で見つけた切手のことを思い出してるんだ。
自由詩
ボーリングフォーコロンバイン
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はたらくくるま
2013-03-07 08:04:32