蟻の心
服部 剛
蟻は匂いのある方へ往く
一瞬、静止して
触角をぴくり震わせ
再び――無心に進む
(黒い背に小さな太陽を映して)
日常にふと佇む、僕も
蟻の心で
何かを受信しようと
透けた触角を、立てる
自由詩
蟻の心
Copyright
服部 剛
2013-03-02 20:35:35
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