1225
船田 仰

一方的に街が咳払いして
クリスマスの色が増える
飲み屋の電飾がにこやかなら
この咳払いはちょっと嘘くさい
ようで

相変わらず急発進する今に乗れずに
友人じゃない知り合いに会って
恐怖と安心のはざまで
京都の
中心からちょっとはずれたとこで
愛をさけぶのだ
どうにかこうにか手袋なしで
帰り道のアッパーをやりすごす

さっきから鼻のさきが冷たい
靴下を洗濯機に放り込んで
冬のおなか蹴ったら
きみの顔が出てきて
妙に
明日が弱くなった


自由詩 1225 Copyright 船田 仰 2004-12-24 22:44:05
notebook Home 戻る