あのビルはもう、すでに今はない
番田
何もわからない
話すことは 途絶えた
つながれた 手のまま 二人
そこには風景だけが目の前にはあった
足元には貝がらが散らばっている
もう 飽きたと 君は 言った
冬の海は
少し寂しすぎたのかもしれない
言葉もなく
消えていく そこから
いくつもの波のような思い出が散らばる
西新宿を今日も歩いていた
自由詩
あのビルはもう、すでに今はない
Copyright
番田
2013-01-31 02:12:52
縦