英語について
Ohatu
いろいろあって、海外に住んでおり、もちろん一日の
ほとんどを英語で過ごしているわけですが、その中で
英語という言語について考えさせられることがありま
す。フォーラムの中に、英語を学問的に学んでいる方
がおられましたら、意見が気になるところです。
英語だけの特徴というわけでは無いですが、日本語と
比較したとき、大きくふたつの特徴があることに気づ
きます。
ひとつは、助詞、つまり、てにをは、がありません。
助詞の機能が完全にないわけでは無くて、前置詞は助
詞的な役割を果たすものも多いです。「から」「より」
「まで」などは、前置詞を使って表しますね。
しかし、基本的な文型たとえばSVCなどの「語列」
が前提としてあるので、この語列が助詞の役目を代替
しているわけです。
もうひとつは、単語の意味が複数あって、格が定まら
ない、つまり、同じ単語が動詞だったり名詞だったり
できるわけです。
この結果、何が起こるかというと、名詞+名詞で名詞
(たとえばguide book)を構成すると、途端に訳が難し
くなります。難しくなるというか、前後の文脈なしで
は判別できなくなります。
The guide books show schedules.
これは、
「そのガイドがショースケジュールを予約する」とも
「そのガイドブックがスケジュールを見せる」ともな
ります。多分なります。実際には、固有名詞的に名詞
がもっと複雑に組み合わさるわけですから、いよいよ
判別不能です。さらに、ラフな文では3人称単数のs
も省略されて、手がかりも減ります。
いろいろ考えてみたのですが、そもそも、言葉ができ
た頃は、名詞と名詞が組み合わさって、ひとつの名詞
になるほど世に中が複雑になるとは想定していなかっ
たのではないかという考えに至りました。
逆に言えば言語の発達や単語の発明が、文明においつ
かないわけです。
古語英語が読めるほどになれば良いなと思いますが、
それも先の話。またbeef steakなどの単語が本当に昔
は無かったのかと言われれば、自身がありません。
どなたか正解が分かれば教えていただきたいのですが、
なぜ英語は名詞と動詞を同じ単語で賄い、それに助詞
を付けて主語を明確にしなくても問題ないという立場
で成長したのでしょうか。
ともかく、そう見ていくと、多国語というのは面白く、
逆にそこから「帰ったら日本語も勉強してみよう」と
思えるようになったものです。
ちなみに、これに絡んで、助詞の「は」についてのウ
エブページを見ていましたが、なぜ「は、は格助詞で
はなく係助詞なのか」という議論も、面白いですね。