燦然とヨルノテガムは輝く
ヨルノテガム

 多めの玉ねぎとにんじんを煮て アクをその都度とり じゃがいもの皮をむきながら 別の鍋では鮭の切り身をひと口大にしたものを さっと湯通しする 玉ねぎも人参も大鍋に具沢山なくらいで丁度よい、玉ねぎは透明になって崩れ とろみになるし 人参は型崩れする寸前くらいが色鮮やかで甘く生き生きと元気になりそうな食材だ 嫌いナ子も煮れば大丈夫。野菜が煮えると牛乳を足し、ジャガイモは少々硬めでもいいので後の方で入れるのがお薦めだ 口一杯頬張れそうな大きさのものと、小さなものと、大きさを変えて入れると食感も変わって楽しいだろう そしてクリームシチューのルゥーを入れる 今回はちょっと冒険してクラムチャウダーのルゥーと半々にしてみた 薄味のところからルゥーを足したり塩こしょうを足したり味見をしながら シチューに合うパンかご飯を一緒に食べたくなる想像が目の前まで膨らんだら出来上がりだ さっきの鮭の切り身(臭みはない)はルゥーが溶けたくらいで少し火を通す感じで入れれば ふわっとホワイトシチューにまとわりついてよく合う、野性味のあるアクセントになる ふたをして全体が熱ととろみで一体感を増したときが皿に盛って さあ食べ時だ。 今日は上が丸い縦長の食パンをカリッと焼いて細長く切りシチューと交互に カリッと もちっとスープをすすり、スプーンで具を選び探し口の中へ消え、ほわっと温かい なんだか心も温まる時間を過ごした 味見をしていたときは少し濃いかな くらいでちょうど良かった 鮭の切り身はもっと欲しくなるくらい まだまだ食べたくなった足りなかったな パンをスープに浸し食べるのもこれまたうまかった 冬の雪降る景色とまでは それほど寒くはない日だったけれど クリームシチューを沢山作って皆で一気に平らげてしまう光景は はしゃぎ雪遊びをする子どものような大人の楽しい宴であった      (了)


訂正) 題名、「燦然とヨルノテガムの食べ終えた皿は輝く」でしたw テヘペロッ


自由詩 燦然とヨルノテガムは輝く Copyright ヨルノテガム 2013-01-02 06:55:32
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