LEDよ
もっぷ

LEDひとつに
頼るだけの夜の一人は
優しい時間を知っている
あのひとがくれて
のこして経った
時間もまた
優しくて

十二月だ
死をふたつ知っている
十二月だ
あした雪は降らないだろう

もしかしてあの
大晦日の蕎麦を聞き分けよく
旭庵で向き合って食べていたなら
いまは違ったきょうを

もどることのない夢は
自分で組み立て壊したキット

…ヒトのさがのような

雪降らないかな
運の悪さには抵抗をせず
明らめる
雲を追い冷気の行方
占い師よりも確実な確率
で(きっと

LEDよ
あの日には
雪が降っていた
あのひとは蕎麦を食べて年越しをしたいと

  雪降らないかな

優しい時間を知っている

  雪降らないかな



自由詩 LEDよ Copyright もっぷ 2012-12-30 21:21:38
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