夜に歯磨きしない←虫歯になるよ
ヨルノテガム

 夜が消えた、ハミガキ消えた 虫歯も。歯医者に行かずにすんだねコラッ  夜は暗く明るいものをくらますから 虫のオナラの音が聞こえるプゥ〜 目薬を誤って眼鏡にさして あらやだ お腹をすかせすかせてステーキの絵を描いて臭いを嗅ぐと、イイ匂い。その絵にステキ!と呼びかけるとポンッと化けて肉が葉っぱに枯れた、読書の秋。 美しいりんごのお尻をたたくと赤く腫れた食べた  ショパンのピアノコンクールのテーマ曲を考えたよ、ゼンマイ仕掛けの手が指が時を越え地雷を越えて オレがオレがとモーツァルトしながら、どうぞどうぞとバッハッハッハッと笑い、怖いお顔のムソグル好きには怒られて、足の指でサティの曲を練習しているところだ ムチャクチャだな おい、リレーのバトンをポン酢の瓶バトンで走り回る癖がどうにも直らないや(テヘぺロっ)、小さいころ おもちゃのロボットを飲んで胃にロボがバンザイして以来、声が出なくなってしまったラララ  その頃合唱団に入っていたボクは泣いた(嘘) 昆虫のように泣いた(本当) 代わりに腋の下で音を出して訓練の結果コミュニケーケーションは問題なくなったんだ、もちろん昆虫のように笑ったさ。 セクシーランジェリー高校を首席で卒業した私が言うのだから君はナイス読者さ。なぜなら、キミたちはバイオレンスな日常を送っているからね 歯みがきを忘れた夜にタンスかクローゼットの中から 虫歯だらけのロボットがショパンに似た新しい曲にのせて知らず出てきて片手に持ったポン酢をそっと大事に渡してきたとしたら、どうする? 腋を鳴らし始めたら? 一段、夜を走り出して逃げる逃げるは朝になるまで。背中が重い、布団の上に猫がのっているはず、それもお御輿を担げるくらいの猫が、この狭い背中の上で浮かぶ、得体の知れないラズベリーな夜に乾杯。





自由詩 夜に歯磨きしない←虫歯になるよ Copyright ヨルノテガム 2012-12-26 07:29:45
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