気障な戦慄(二)
信天翁

   あの「時」は「空」を称賛していた が
   その「空」は「時」を逆に軽蔑していた
       それは青い春の話である・・・

あの「風」は「光」を醗酵させていた が
その「光」は「風」を逆に完熟させていた
     それは赤い夏の話である・・・
   
   あの「呟き」は「カルマ」を敬遠していた が
   その「カルマ」は「呟き」を逆に受容していた
          それは白い秋の話である・・・

あの「しわぶき」は「未練」を助長させていた が
その「未練」は「しわぶき」を逆に対座させている
   これは黒い冬を迎えた老残の話である・・・

  



自由詩 気障な戦慄(二) Copyright 信天翁 2012-12-21 20:19:38
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