仮名の告白4
花形新次

凍てついた世界ほど
本当の暖かさが
分かるものです
私たちの今までは
ぬるま湯に浸かっていた
ようなもので
少しの寒さも
骨身に堪えるように
なってしまった


という言葉を残して
麻雀の負けを
そのままに
トイレの窓から消えた
伊香佐麻男さん(34)

あなたの根性には
敬意を払いますが
その戦法は
この界隈の雀荘では
もう通用しませんよ

あなたの寝床は
分かってるんです
明日伺います

ダメ徳こと
高品格三(仮名 42)









自由詩 仮名の告白4 Copyright 花形新次 2012-12-13 22:34:51
notebook Home 戻る
この文書は以下の文書グループに登録されています。
仮名の告白