再度 視点
……とある蛙

n次元関数の座標軸の一端にしがみついて
グラフのn次曲線を眺めている視点から
三次元を眺めると歪んだ感情が広がる
感情という名の空間を認識しているのだが
座標軸に沿ってスライドして0へ


座標軸を斜に眺めている視点は
幾何学模様の空間が消滅しており
感情の起伏の凸凹が
突堤のように二次元の視点を奪う
抑圧され削り取られた直線

直線と曲線で囲まれた二次元世界の
上空三次元を構成する座標軸の端から
二次曲線のグラフを眺める
その視点で見ると美しいものも
グロテスクであったりする。

言葉は複雑すぎて
この空間には取り込めない
言葉自体が無意味な観念で
全てを毳立(けばだ)たせる不快な立体

いじめっ子視線
いじめられっ子視線
それは言葉では溶解しない
視点が消滅しない限り
解は生まれない。


自由詩 再度 視点 Copyright ……とある蛙 2012-12-12 12:44:19
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