百葉人
灰泥軽茶

百葉箱をかぶった白衣の人が

歩いてやってきた

誰も気づかないのはなぜ

ベンチに座る私のところまで

つかつかつかとん

近づいて

そっと私の脈をとり

まだ大丈夫

と言って帰って行った

帰りぎわ

さっきまで

埋めつくされていた落ち葉は

一枚もなくなっていた



自由詩 百葉人 Copyright 灰泥軽茶 2012-11-25 03:11:56
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