無題 
服部 剛

(ほんとう)を見なければ 
この口から血反吐ちへどははき出され 
この体は透きとおった屍になるだろう 

(ほんとう)が靄の向こうに 
段々と姿を現す時 
この足は自ずと前へ、踏み出すだろう 

遥かな場所にある、あの駅へ 
数珠のようにつらなってゆく 
黒い足跡 






 


自由詩 無題  Copyright 服部 剛 2012-11-23 20:23:02
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