タイヤと一緒なら
藤鈴呼

走り出してから 周りを見つめたら
同じ速度のタイヤが 話しかけてくれるかも 知れない

止まっていた頃には 見えなかった 回転軸が
妙に 面白くて
互いに 笑いながら 進めるのかも知れない

止まったままで 考えるコトも
時には 有効

速度が付いて ぶつかりそうな 壁の超え方を
ゆっくりと 考えて
打開策を 練れるから

それでも 走り出してしまう思いは 止まらない
息継ぎしながら 見上げた空は
きっと 味方に なる

時に 乾いた喉を 潤したり
邪魔な影を 取り払ってくれたりも する

何よりも 一人じゃ ぶつかって 壊れそうな 壁も
タイヤと一緒なら
回転しながら 飛び越えることだって
出来そうだから

★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:*:・°☆。・:*:・°


自由詩 タイヤと一緒なら Copyright 藤鈴呼 2012-11-23 18:54:42
notebook Home 戻る  過去 未来