スクランブルロックンロール
花形新次

スクランブル交差点の
真ん中で
やおらパンツを下ろし
しゃがみこんで
青信号の間に
用を足そうと思った

行き交う人は
無表情で
こちらに
視線を向けるものさえいない
剥き出しのおけつが
秋風にとても
ひんやりとした

もうじきクリスマスだ
イルミネーションの下なら
もっと映えるだろうか

夢は膨らむな
と思ったとき
信号無視で突っ込んで来た
軽のワゴンに
ウンコをはねられた

はねたウンコが足に付いて
とてもイヤだった


自由詩 スクランブルロックンロール Copyright 花形新次 2012-11-11 21:54:21
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