詩法にかかわる断片
空丸ゆらぎ
*
短詩が感覚的に合う。一切の説明は不要。そこにある存在を描写し配置することで無を表現できる。もともとそういうふうに存在を見ているのだから。読者の思い込みに付き合う気はないが、思い込みの底に届くものを創ることだ。
*
詩とは無の輪郭だ。言葉にできないものを言葉にして伝えるためにはその輪郭を描くことだ。「分かる」という奇妙な現象に伝える。
*
未熟な作品と何が違うかといえば洞察力だ。潜在意識、脳の深いところで思考する。古典的にもいわれてきたことだが、だからこそこれを通過しないと進まない。単純で深く現実的、そしてどこか無があるもの。
*
装飾には関心はない。いい素材をシンプルに語りたい。すっきりした部屋の真中に椅子が一つあればいい。できれば午後の陽射しがほしいところだ。
*
言葉 その意味 そのイメージを編むことで 関係ずけることで 言葉のそれらではなく心を伝える 魂を伝える。
一流の魂あるのみ。
*
「何だこれは!」 そうこれだ。岡本太郎は本質をついている。
*
書く力は自分の言葉を読む力。
*
詩作品とは造形である。
*
楽曲世界は詩に拘っている。楽譜にできない詩を創ることに私は拘っている。
*
魂の落とし穴。
*
遊びの中に何かある。人生そのものが宇宙の遊びのように。
*
「額縁」が必要だ!
*
短くもなく、長くもなく。