止まる機会
藤鈴呼


喧噪から 離れて
天空に 来たような 感覚だった

見上げれば
組み込まれた
幾つもの 冷たい棒グラフが
赤い糸を 探して
押しくらまんじゅう しているんだ

天空の城
ああ それは ラピュタだから
違った

とにかくね
空 を 思い起こすような
ステキな ネーミングだった

関西の どこかの駅の 近くで
タイムマシーンみたいな
エレベーターに乗って
下を見ると

ちょっと 足が 竦んじゃうんだけれど
そんなの平気

だって 
アタシが
立ち止まっても
泣き出しても

機械は 止まる機会を
知らないからネ

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自由詩 止まる機会 Copyright 藤鈴呼 2012-10-10 01:20:54
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