境界の向こう
宮岡絵美

あの丘の上に登れば
何かが見えてくるような気がしている

ただ思考を記録するのだった
いつかくる明日の為に
ああ ああ 拍動

そして雲は流れていった
飛ぶように風

私の時は未だ定かでない
エピジェネティックなスティグマ
我々の影
消えない悲しみを持った人は
冬の星座のようだ

(いつまで考え続けるの?)
(もちろん、死ぬまで)

時を辿る風の眼
その向こうに何かが見えるまで
足元のシロツメクサの緑が風にそよぎ
わたしはそれを詩だと思う
それは或いは数学かもしれないのだが
どうやら理論値という言葉にも
詩はあるようだ

我々は限りなく違いを有していて
それこそが希望で有り得るのだろう

ドアを開くのは
境界を越えてゆくのは
やはり君だから
真実について語ってくれないか
国境など人間が決めたものだからと
この世界には
図式化された二項対立など無いのだと
深く被った麦藁帽子の網目に透ける太陽の光
透明な風に木の葉がさらさらと鳴って
その音ばかり追いかけている


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自由詩 境界の向こう Copyright 宮岡絵美 2012-10-08 10:53:42
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