もう一度だけ
芦沢 恵
心の晴れ間は錯覚だから
いつも本当はどんより曇った空より
淀んでいること
誰も知らないわけじゃない
知らないふり?
できるわけない
心の中なんだから
吐き出そうと、夢中になって
口に指なんか入れても
その途端にね 別の淀みが流れ込んで来るだけ
だから その 心の中の曇った淀みを
人生なんだって 知ったときに
それを 知ったときに
いいでしょ? もう一度だけ
自由詩
もう一度だけ
Copyright
芦沢 恵
2012-10-07 02:51:37