あなたたちは自ら望んで
戦地に赴いた訳ではない

ただ父や母や祖父や祖母を
そして幼き子と愛する妻を護るために

玉砕覚悟で銃火飛び交う島々へと
海では一機一艦の命を受け空で散華した

でもぼくは知っている
戦争を愛し戦争を始めたものは

この国を動かす一部の人間であることを
そのなかに天皇を含めることもぼくは怖れない

しかしあの玉音放送を聴いたとき
この国は嗚咽が洩れるのみで国すべてが静寂にあったことも

そこからぼくらの国は立ち直る決意をする
無念を抱え死んでいった367万人のあなたたちのために

だからぼくは如何なる大義があっても
戦争を認めないし戦争を起こすものを許さない

いまあなたたちとぼくらの国はあなたたちから視て
恥ずかしいくらいの情けない国になっているけど

少なくとも戦争を起こしてはいない
玉音放送を吹き込んだ天皇はもう崩御された

しかしその座を引き継いだ新しい天皇も
また『皇室は祈りでありたい』と言われた妃殿下も

この国の安寧と平穏を願いながら
その責務をご高齢にも関わらずこなしておられる

そしてぼくらは平和を叫ぶ大嘘に騙されず
あなたたちとぼくらの国を護るために敢えて武器は持たない

どうかそれをお分かり頂き信じて頂き
その御霊が集まる靖国で国の行く末を見守って頂けませんか

戦争を知らないぼくたちはその願いを以て
あなたたちに頭を下げ短いしかし深い黙祷を捧げます