車窓
吉岡ペペロ

車窓にうつるのは

素っ頓狂なぼくの顔だった

見つめていると

悲しそうな顔になっていった

町明かりが点々としている

みんなきょうは楽しかったのか

みんななんか成長できたのか

たぶん会うこともない

好きか嫌いかも分からないひとびと

トンネルに入った

車窓にはぼくの強く締まった顔

もうすぐ新神戸だ


自由詩 車窓 Copyright 吉岡ペペロ 2012-07-25 23:55:33
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