ある友人との対話から01
番田 


美術関係の活動をしていても、あまり意見を交わさないという話しを良く聞くのは寂しいものである。確かに、それについて話しをしたところで、それ自体とはまったく関係はないというのはよく理解できる。しかし、日本人というのは口べたなのだと言ってしまえばそれまでだが、特に何の意見も持たずに作品を作り続けるというのは問題なのではないだろうかと私は考えている。確かに、我が国にはデモや行動と言ったこと自体が少ないのかも知れない。国内の作品を見ていても鑑賞者側に深い意味合いをなすりつけるようなもの自体もあまり見受けられない。それに、こういったことを公の場で発すること自体も反抗的な行為として認識されてしまうのは、この国が生み出した寂しい文化の現れなのかもしれない。

つづく


自由詩 ある友人との対話から01 Copyright 番田  2012-07-22 02:39:14
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