霙小町


 生き恥さらしである

 良いのかと自分に問う
 こんなにも悪趣味に生きる
 生きていて恥ずかしくないのか
 ああしかしわたしは否と言う

 生き恥さらしである
 知っている
 されどわたしの感覚にはもはや
 罪などないのだから
 あの日君に見いだされて以来
 美しいだけの未来からは
 見放されている

 謝れば良いのだろうか
 では誰に?
 何を謝る?
 生まれてきたことをか
 ばかにも程がある

 きっとばかの目をして
 あさましい仕草で
 君の目を追うのだ
 わたしでない誰かを追う目を

 生き恥さらしである
 君の好いた子を見つけては
 わたし程は愛さぬことに安堵し
 君の不幸をよろこぶ
 ああわたしはきっともう
 二度と自分で立つことはできまい




自由詩Copyright 霙小町 2012-07-19 00:05:04
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