南元町の緩やかなカーブ
吉岡ペペロ

南元町の緩やかなカーブ

18年まえの8月

ビートたけしが激突したガードレール

ぼくはそうとも知らず

なんどもそこを通り過ぎていた

ぼくが十代を乗り切れたのは

ビートたけしのおかげだった

そんな少年はあの頃多かったにちがいない

たけしの好奇心と攻撃性が

ぼくの海図なき十代の羅針盤だった


そして今日

あの緩やかなカーブが事故現場だと知って

ぼくもまた

今日、第二の人生が始まるのかも知れない


南元町の緩やかなカーブ

18年まえの8月

ビートたけしが激突したガードレール

ぼくはそうとも知らず

なんどもそこを通り過ぎていた

ぼくが十代を乗り切れたのは

ビートたけしのおかげだった

そんな少年はあの頃多かったにちがいない

たけしの好奇心と攻撃性が

ぼくの海図なき十代の羅針盤だった






自由詩 南元町の緩やかなカーブ Copyright 吉岡ペペロ 2012-07-14 23:23:54
notebook Home