反対側
竜門勇気


羽のカビた天使が
毎日視界をうろうろ
笑い話でごまかしてる
嘘つきになれたから生き延びたって
半分空想でやっていく

頑丈に甘えた
壊れないにすがった
電話のベルが聞こえる
自分でやってくれ

はじからハジまで
歩くだけ
うっとうしい現実があるよなんて
見えないもんに頼りすぎだ

感情に寄りかかって
腹を立てていい気持ちだった
どっかに追い払ったむしゃくしゃは
押し寄せるまでうずたかく出番を待つ

どの道傷つくだけ
追い払われても
行く場所がないし
ここですり減るだけ

誰かのためだけに
喜びをでっち上げた
死ぬようにしていきる
死ぬようにしていきる

鏡の真似をする
鏡の中で暮らす


自由詩 反対側 Copyright 竜門勇気 2012-07-11 00:40:23
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