非情
HAL

何もかもが
嫌になって
何もしたくない日

音楽も聴きたくない
TVも観たくはない
本も読みたくもない

そのために余ってしまう時間
その時に睡眠薬を口に放り込んで
眠れるかどうかも分からないけど
それしか想いつかない

どうせ深夜に眼が醒めて
また時間を持て余すだろうけど
でもそれしか想いつかない
それ以外に何をしたらいいか
何も想いつかない

と書き殴ったこの詩とも
言えない詩擬き
推敲なんかしても
結果は書き殴ったまま読み直す

言葉は非情
才能なんかないのだと
自分の無恥を教えてくれる

それで一期一会でさようなら
丸めてゴミ箱へ投げても
ものの見事に入らない

昔は球速はなかったけれど
コントロールは良かったよなと
錆ついた記憶がぼくを抱きしめる

だけどいまはゴミ屑になることさえ
拒絶する自分の言葉に憎しみを覚えるだけ

いつもそんなもの
きっと明日もその翌日も
きっときっとそんなもの


自由詩 非情 Copyright HAL 2012-07-10 23:35:08
notebook Home 戻る