少女O
酸素の枷

早朝に気がついたのは
あなたが逃げたせい
いくつかの眼と横断歩道の上を
小さな背中が駆け出した

追わなければ良かった
これから先なんて考えなければ良かった
関係が壊れるのは眼に見えていたし
どちらにしたって

理由も曖昧な刺は
深く謎だけを残して刺さったまま
柔らかい心は僕だけなんだ

ヒステリックな行動を
あなたは世界に広めてしまった

刺は楔へと変わり
僕はもう身動きが取れない
何も話せないし反応出来ない

普段のままのあなたが
興味の無いあなたが
乾いたあんたが
僕の楔を打ちつける

気軽に話したいのに話せない








自由詩 少女O Copyright 酸素の枷 2012-07-07 17:41:09
notebook Home 戻る