草野春心



  女よ、
  きみが
  歪んだ嘘をついた日には
  茂る緑の淡い影を
  湿った風が揺らしていった



  それが
  すっと吹きやむのを待って
  赤い土のうえに、僕が
  数本の藁をこぼすと
  夏が微かに呻いた気がした




自由詩Copyright 草野春心 2012-06-23 09:32:16
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