夜の街から朝の街へ
HAL

夜の街から朝の街へ
区切りをつけずに酒三昧

朝の街へと出掛けてみれば
誰もが皺も寄らないスーツ姿

僕はよれよれスーツで
満員電車と反対のがら空き方向

毎夜毎夜じゃないけれど
一日おきのそれは習慣

だけど段々とそれが辛くなる
からだが音を挙げている

嫌だな歳をとるってことはと
すべてを歳のせいにする

何とかボロアパートに帰って
一眠りしてから会社に電話

高熱を出しましてと前に
遣ってないかを気にしながら

ただサボるためだけの言い訳に
上司はしぶしぶ電話を切る

その狡猾を何処で覚えたか
誰に教えて貰ったかはもう失念

誰にも言ってはいないけれど
ぼくは完璧なアルコール中毒

電話を切ったら冷蔵庫を空け
良く冷えたビール缶とのご挨拶

プシュと缶がおはようと言い
目覚まし替わりの一気飲み

そんな日々を送っていても
世の中は何か変わる事もなし

それに気づいてからは
生真面目に別れを告げて

夜の街から朝の街への
相も変わらぬ行ったり来たり






※作者より
大きく脚色してますが、いたんです。こんな奴。また、ぼくは週5日制のサラリーマン詩作人なので、感想に返礼できるのは、25日になります。


自由詩 夜の街から朝の街へ Copyright HAL 2012-06-22 19:04:34
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