白昼夢
ただのみきや

日傘を差した女の影が


歩道の凹凸を滑って行く



            踵を返す青い熱帯魚
            フルートの鋭い閃光
            アイスピックを握る手
            しま模様の部屋の中
            煙と嘘と戯れる
            罌粟の花のようなおまえ



ふと 我に返るその刹那


夏のざわめきがこだまする

        
        


自由詩 白昼夢 Copyright ただのみきや 2012-06-19 23:42:06
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