後悔が滲んで失われるまでに
中山 マキ
あじさいの群れる香りが
疎ましい
あなたの腕に顔を埋めてみても
昨日までの今日は
曲がった心の先で
口の端を上げて笑ってる
謝るだけで叶うのならば
艶のある、あの木蓮のような
頬を伝う涙を
上手に受け止めることが
出来たはずなのに
ありのままという純粋さが
しまい忘れた言葉に影を落とす
何処かに消えてしまったものこそが
正義だったかのように
私は私を生き抜くために
明日を美化する
そして
誰かを蔑ろにする
自由詩
後悔が滲んで失われるまでに
Copyright
中山 マキ
2012-06-18 12:06:01