焦がれること
白詰ちゅか

その花の悶えるさま
太陽を切り抜いて
ふさぐベルベットの壁に
寄り掛かる深淵

波の音を聴く
心の中
ひとの道がある

ゆっくりと
這うように跳ねる
明日からばら色の日々
燃えている
鳥は
泣いていたのか

君はどこを見る、みる
いちばんの鐘
揺れ動く屋根
ざわめく足元
きらめいた灰
それらの慟哭


自由詩 焦がれること Copyright 白詰ちゅか 2012-06-12 21:01:11
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