To しまんちゅ
殿様が得る

沖縄に
夢を忘れた
島人が
泣いて「帰るの」
なんで帰るの

「さよならって言ったのは君なのになんで泣いたの」洋次郎叫ぶ夜

冷えた身に
暖かいもの
布団とは
鼻水拭いて
午前一時

「遠距離でもいいから」とへりくだり、恋路を綴る午前二時

便箋に
初めて書いた
口説き文句
「初めて貰う」と
君、微笑んで

トイレから
戻れば君が
泣いていて
吉兆なのか
吉兆なのか

騒がしい
カフェバーなのに
騒がしい
「外で話したい」
意見が合って

ダメンズの
口説き文句の
答えより
君の涙の
訳が聞きたい

「ごめんなさい」
一言で終わる
僕らの夜
儚く散って
梅田ロフト前

さくらちる
よるがみちる
うづきにちる
なみだがおちる
らんちるーぷして

いいひとが
となりにいますか
しいられる
きみをたつこと
みえをはること

君のいた大阪の空、大阪の海、大阪の街は変わらず

君のいる沖縄の空、沖縄の海、沖縄の街はどうだい


短歌 To しまんちゅ Copyright 殿様が得る 2012-05-28 18:03:29
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