人間という幻想
takano

頭でっかちの 平等という
民主主義

いったい この世の誰が

一人一人の直接性を踏みにじることができるというの
か?
僕たち一人一人が

読み書きができるようになってから

いったいどれだけの経験と出会ったというのでしょう
か?

僕の村には

長髪の男が一人もいません
ちょっぴり床屋さんが

多いからかな?

私の町には

黒髪の男が一人もいません
TVでは見たことあるのに

だから

私は東京にやってきたの

この世の中には

知識人という

人類がいるんだって

その人たちに

僕たちはどれだけ人生を

狂わされてきたのか?

僕たち一人一人はみんな

温かいぬくもりをもった

存在

なぜ 僕たちは

同じぬくもりをもった

人間を

嫌いになったり

敵と見なすのか?



僕たちは 平等という民主主義の名のもとに

幻想のなかで言葉を操り

人を傷つけ

生き残ることだけを

考えてはいないか?

動物にはありあえないこと
動物は 存在しているそのことが

それだけなのに




自由詩 人間という幻想 Copyright takano 2012-05-27 20:41:11
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